海外ビジネスに関連するコラム

世界は身近にあるもんだ ~国歌研究家 日本で海外の魅力を探す~ 第1回

世界共通 コミュニケーションで大切な重要事項とは

国歌研究家 国歌の輪プロジェクト代表 浅見良太

 

初対面の人と交流するには

初対面の方と会った時、皆さんは何を話しますか?
今、初対面の人と会話が出来ない人が増えています。
先日、その話を大学生にした時、
「何を話したらいいのか分からないんですよ」
と言っていました。
皆さんご存知のように社会に出れば毎日のように知らない人に会います。
企業家であれば多くの人から信頼を得るため出会いには細心の注意を払っているでしょう。
営業職なら商品を紹介するだけでなく、買い手と交流し少しでも自分に良い印象を相手に持ってもらえるよう努力が必要です。
私も前職、様々な人と出会う機会が多く、どうやったら相手から信頼を得ることが出来るのか試行錯誤していました。
様々な国の人に取材します。時には英語が通じないことも・・・

旅から学んだファーストコンタクト術

人と交流するうえで大切なのは相手と共通の”何か”を知ることです。
それを教えてくれたのは学生時代にはまった旅でした。
貧乏バックパック旅行でアジア、アフリカ、ヨーロッパ、中東にある30の国々を何回かに分け周遊。その中には英語が通じず意思疎通が難しい国も。
そんな国に行った時は事前に調べておいた、その国の言葉で現地の人に話しかけていました。
「こんにちは!元気ですか?」
これだけで彼らは喜んでくれます。
「Hello」
と話しかけた時とは違い、親近感をもってもらえたようでした。
あとは言葉が分からなくても2人の距離感が近いので身振り手振りで会話をすることが
出来るようになります。
初対面の人と仲良くなる際、いかに相手との共通点を見つけるかが大きなポイントです。
趣味や好きな本や映画など何でも。
外国人相手なら先ほど話をした言語や出身国についてなどですね!
チュニジアで結婚式に参加しました。彼らは英語が話せませんでしたがとても親しくなることが出来ました

国歌をコミュニケーションツールに使おう

私が代表を務める”国歌の輪プロジェクト”は
『外国人とのファーストコンタクトに国歌を使おう』と提案しています。
その理由として・・・
①大半の人が自国の国歌を知っている
 先ほど書いたように共通の話題は大切です。
 例外を除きほとんどの人が自国の国歌を歌えます。そして好きな人が多いです。
 
 ベネチア大学の学生。イタリア人も国歌が大好き!

②発音が正確でなくても大丈夫
 外国語の障害となる1つに発音があります。
 英語はもちろんですが、発音が複雑な中国語など練習が大変。
 でも国歌なら1つ1つの単語の発音が変でも、メロディが合っていれば、相手はあなたが歌    っているのが国歌であることが分かります。

③相手に強い印象を与えることが出来る
 その国の「こんにちは」や「元気ですか」と言えると素敵ですが、国歌を歌えると更にいい      です。
 それは自国以外の人で、自分の国の国歌を歌える人があまりいないからです。
 歌うと驚いてくれ相手に強い印象を与えることが出来るだけでなく、親近感を持ってもらえ    ます。

④同じことをして仲間意識を作る
 仲良くなったら一緒に歌うのもオススメ。
 人は何か共通の体験をすると仲間意識が芽生えるもので合唱はそういう意味で最高で        す!
 
 イスラエルで出会った南アフリカ人たち。彼らは性別、年齢、人種も違う他人同士でしたが
 合唱後はとても仲良くなりました。現在でも連絡を取り合っています。

⑤その国を知ることが出来る
 国歌はその国を象徴する歌。
 歌詞やメロディからその国の歴史や文化、社会体制を知ることが出来ます。
 様々な国を知る入り口として国歌は最適!

日本では国歌がとっつきにくいという方もいらっしゃいますが、多くの国では国民が肯定的に国歌を捉えています。


共通の”何か”を見つけよう!

日本人も外国人も同じ人間。
コミュニケーションの基本も同じです。
共通の”何か”を発見する
その1つとして国歌をオススメします。
このコラムでは世界にある魅力的な多種多様な国歌を紹介したり、国歌と通じて出会った人々、現在浅見が代表を務める『国歌の輪プロジェクト』の活動で感じたことなどを書いていきます。
・外国人と交流したいけどどうしたらいいかわからない人
・様々な国を知りたい人
・海外に漠然と興味がある人

そんな人たちに「読んで良かった」と思ってもらえたら幸いです。


【国歌の輪プロジェクト】
浅見が代表を務める団体
『国歌をコミュニケーションツールに』の普及活動をしています。
様々な国の国歌紹介、各地で行われる国際交流イベントルポなどを行っています。

【ワールドフードラリー】
”国歌の輪プロジェクト”主催のイベント。
日本では馴染みの無い国を知る機会はなかなかありません。
しかし東京都内だけでも80の国と地域があるという国際化が進んだ日本。
このイベントは都内にある海外料理店を周り、
その国の料理を堪能し
音楽や踊りなどの文化を体感し
最後に国歌を歌って様々な国を知ろうというものです。
毎月1回開催し、9月には高田馬場にあるミャンマー料理店で行いました。
10月31日(土)には赤坂にある日本で唯一のトーゴ料理店でトーゴ大使館協賛で開催。
11月28日(土)には新中野にあるチリ料理屋で行う予定です。
興味のある方は是非お問い合わせください。

9月に行われたミャンマー料理店でのイベントの様子







 

浅見良太

国歌研究家国歌の輪プロジェクト代表
浅見良太

埼玉県出身。テレビ番組制作会社を経て現職。
大学2年の時、ヒッチハイクで埼玉~屋久島間を19台乗り継ぎ往復し、自分の知らない世界に触れ、様々な人に出会える旅の面白さを知る。
2007年、初めての海外旅行でインド・ネパールを1ヶ月周ったことをキッカケに就職するまでにバックパッカーで計30カ国を訪問。
旅中、出会った人に出身国の国歌を歌ってもらい、それをボイスレコーダーで録音する“国歌録音活動”を始め、数多くの国歌を収録。国歌の奥深さ、面白さにはまる。
2010年、名古屋の東海テレビプロダクションに入社。情報番組、バラエティ番組、スポーツ番組などでディレクターを務める。同社在社中も仕事の合間をぬって国歌録音、執筆活動を継続。

2015年に退社後、”国歌研究家”として「国歌を通じた国際交流」の普及を目的に、国歌に関する執筆活動や講演、イベント運営などを行っている。
同年4月、国歌を通じた国際交流の普及を目的とした団体「国歌の輪プロジェクト」を立ち上げ、代表を務める。