アフリカ人にあこがれて 第1回 自分がアフリカ人になれないと知ったとき

ヨシダナギ(nagi yoshida)
 

アフリカ人にあこがれて・・・


私のアフリカ人への憧れは幼少期から。

初めてアフリカの少数民族をTVで見た時「すっんごいカッコイイ!私も大きくなったらあの人たち(アフリカ人)と同じ姿になって、あーいう生活するんだ!」って、ずっと思っていた。だけど、年長さんになっても小学生になっても自分の肌の色が黒くならないことを疑問に思い始めていた矢先、自分が日本人であるということを親から聞かされ、物凄いショックを受けたのを覚えている。ただ自分がアフリカ人にはなれないと気づいてからも、彼らは私にとってどんなスターよりもカッコイイ憧れの存在だった。



もちろん、周りの人に「アフリカが好き」「アフリカ人かっこいい」なんて話をしても全く理解してもらえない。それどころか貧困だのHIVだの戦争だのとアフリカに対してのネガティブな意見ばかりが返ってきて、自分が見ているアフリカと他の人のアフリカの見え方が大きくズレているような気がしてならなかった。だからリアルなアフリカをいつかこの目で見て確かめてみたいと強く思うようになった。

本物のアフリカを自分の目で確かめたかった 


そして、23歳でその時がきた。 ”自分がアフリカ人になれないのならばせめて‥‥。” という思いだけでアフリカへ飛んだ。当時の私は人見知りで引っ込み思案の性格な上に英語も全く喋れなかった。だから両親(特にお父さん)は私のアフリカ一人旅には激しく反対していた。今思えばとても心配を掛けてしまって申し訳なかったなと思うが、当時の私はどうしても本物のアフリカが見たかったし、行かなきゃ気が済まなかった。

親の反対を振り切って辿り着いたアフリカは私が想像していた以上に大雑把で大胆で、心地いいくらいの適当さと陽気さを兼ね揃えた人々が日々陽気に笑いながら生活を営んでいた。食堂でオーダーしたものが出て来ないのは当たり前、バスや車なんかは高確率でパンクする。食事の前に手を洗えと持ってきてくれる水は茶色く濁っていて洗わない方が綺麗なんじゃない?ってことが多々あったり、外を歩けば大名行列の如く後ろに知らない人がいっぱいくっついてくる。凄まじく目がいい彼らは珍しい余所者の私を見つけると、草むらや砂漠でコッソリ用をたしている最中でさえも容赦なく笑顔で猛ダッシュしてくる。賄賂や小銭をせびるのは日常茶飯事。でも、そのあっけらかんと仕掛けてくる感じが面白くもまた刺激的で、アフリカ人らしくて私にはたまらない。

そうやってハチャメチャなことばかり起こるのかと思いきや、英語が全く話せなかった私に適当な英語を親身に沢山教えてくれたのもアフリカ人。一人で歩いてると皆が優しく陽気に話しかけてくれるし、お節介なくらい親切な人が沢山いる。長距離のバス移動で空腹に耐えられず駄々をこねていた私にボロボロの服を着た老婆が大事な菓子パンを全て譲ってくれた(その場に居た現地の知人には怒られたが‥‥)貧しいド田舎の村に滞在して私が空港まで戻るお金が足りなくなってしまった時は、村の人たちが村中からなけなしの金を集めて貸してくれた。私が凹んだり泣いていれば一緒に落ち込んでくれるし、良くも悪くも人と壁を作らない彼らはいつだって他人の私を家族のように迎えてくれる。

魅力溢れるリアルなアフリカを 

アフリカは物質的・設備的な面だけで見れば貧しいかもしれない。衛生面でも問題は多々あるかもしれない。日本じゃ考えられないことが起こることも珍しくない。でも、それらを全て覆せるくらいの魅力を秘めているのがアフリカ(アフリカ人)なのではないかと思っている。

私は企業の人間でもないし、NPOなどでアフリカに行っているわけでもないから正直経済や政治のような難しいことは分からない。だけど、一人の旅人として、一人のフォトグラファーとしてアフリカに行く私だからこそ伝えられるアフリカがあるのではないかと思う。そんな私の視点から見た魅力あふれるリアルなアフリカをこの場をかりて伝えていけたらと思う。

 

 
 

ヨシダナギ(nagi yoshida)

フォトグラファー
ヨシダナギ(nagi yoshida)

1986年生まれ、フォトグラファー。
幼少期からアフリカ人に意味の分からない憧れを抱き「自分も大きくなったらアフリカ人のような姿になれる」「彼らと一緒に同じ生活が出来る」と信じて生きる。

イラスト・写真を独学で学び、2006年よりイラストレーターとして、2009年よりフォトグラファーとして活動。アフリカからインスピレーションを受けた独特の色彩感覚と世界観、ユニークなタッチが欧米のアニメーションスタジオなどから評価を受け、2011年頃からは国内外問わずキャラクターデザインをメインに活動中。イラストを描く傍ら、アフリカや発展途上国に訪れ少数部族などのポートレート写真を撮り始める。大使館後援イベントへの写真展示オファーを機にフォトグラファーとしての仕事を確立。現在は海外でポートレートを撮りながら、アーティストやモデルの宣材写真などの撮影も行う。今夏(2014)、第一弾写真集を発表予定。

WEB SITE : http://nagi-yoshida.com/
BLOG : http://ameblo.jp/bohemiandays/
Twitter : @nagi_yoshida

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