2014年1月14日
僕が‘発展途上国’と呼ばれる国々で見てきた世界は、自分が今まで見て、感じてきた‘一般’と呼ばれるものとは180度違っていました。
途上国のお話は、既に様々なメディアで書かれており、僕も他メディアで連載、ブログなどで自分の思う事を書いています。
本コラムでは、‘若者‘をキーワードにした、21世紀を引っ張っていく人々に関して書いていければと思っています。
昔は、「若いやつに分かる訳が無い!」「若者=経験不足」など言われていました。しかし、時代は変わり、今では若者が‘新しい・爆発的アイデア’で世界を驚かせている、と言っても過言ではないでしょう。
古い固定概念をぶち壊す事が僕の役割
僕は現在20歳で、現在はイギリスの大学に通っています。
途上国の教育問題を若者の力で解決するe-Education Projectにも参画し、そこでの経験を毎週書いています。
e-Educationが運営する、トジョウエンジンという途上国のイメージを豊かにするウェブメディアでは、主に途上国×ビジネスという観点で途上国の可能性を伝えています。
少しでも自分の原体験、思った事を書き留めておこうと思い、個人ブログでもたまに書いています。
最近では、‘ルワンダ=大虐殺’というイメージを壊すために、著書「アフリカ・奇跡の国ルワンダの『今』からの新たな可能性」も出版しました。
ここまでいろいろな形で発信しているのには、大きな理由があります。
「固定概念を壊したい」
途上国と聞くだけでネガティブなイメージを持ってしまう人が未だに多いのは大変悲しいことです。
アフリカのスイスと呼ばれる「ルワンダ」
僕がアフリカの中でも特にフォーカスを置いている「小国ルワンダ」の最初のイメージが‘大虐殺’なのも固定概念の一つだろうと考えられます。
【多くの車・バイクで人々の移動が盛んなルワンダの首都、キガリ。】
中身は先進国並みです。
しかし、現実は全く違っており、先進国よりも途上国・新興国の方が経済成長しており、人口も年々増加、治安も良くなってきています。
ルワンダも今では‘アフリカのスイス‘と言われるほど治安も安定しており、真夜中に一人出歩いても問題無いとまで言われます。
時代はもの凄いスピードで変わっています。
僕はこれらのアップデートされるべき間違った、古い‘固定概念’を壊したく、日々世間に意見・最新情報などを発信しています。
「経験より若さ」、その若さは武器になるのか?
世界、主に途上国で見聞きしてきた同世代は発想や行動力はズバ抜けています。話を聞いているだけで自分の士気が鼓舞されるのはもちろんのこと、一歩前へ踏み出す勇気を与えてくれるのも事実です。
2013年は、特に自分を含め多くの‘若者’に刺激された年となりました。個人的に広い視野でグローバルな情報を得るような努力をし始めたのも功を奏したのか、世界に存在する数多くの若者たちのパワーに驚きました。(自分もこの若い世代にもちろん入るのですが。笑)
一括りで‘パワー‘と表現したのには意味があります。
僕はアフリカで事業・プロジェクトを進行する際、これまで決して自分の年齢だけは言わないようにしていました。理由はいくつかありますが、やはり特に途上国で最重要視されるのは経験値、つまり年齢、学歴、実績だったからです。
年齢を相手に伝え、プロジェクトを進めていく上で「こんな若僧に分かる訳がない」と言われ、進行に影響されるのを極力避けました。
行動力やスピードには自信がありましたが、見た目だけを変えることは困難でした。
しかし、僕は気付かされたのです。
世界では若い人がこの‘固定概念’をパワーで崩しにかかっている、ということを。
圧倒的な創造性、ひたむきな感情、実行力から、21世紀は既に多くの若者(10代20代)が世間を驚かし続けています。若いことが他との競争利益になっているのです。
そして、この流れはこの先さらに注目されてくるものと言えます。
教育、医療、ITなど、あらゆる分野に存在する最強ヤングスターたち!
弱冠15歳で膵臓がんの発見方法を開発した青年、ケニアのTEDカンファレンスにも登場した13歳の発明少年、国連で演説し全世界を惹き込んだ16歳のマララさんなど、10代から20代の世界で活躍する若者の‘パワー’をもっと知ってもらいたいと思います。
若い人たちからもらうのは勇気だけではありません。
一感情的な感想を超え、自分の将来を真剣に考え直すきっかけをも与えてくれることでしょう。新しいアイデアも生まれ、様々なポテンシャルが考えられます。
科学的根拠があるかは分かりませんが、一般社会を経ていないフレッシュな若者、特に10代が、最近ではクリエイティブな爆発的アイデアを打ち出しています。
つまり、若者と既存の人々がもっと恊働する社会を形成していくことで、今後の世界は大きく変わることができる、ということも十分考えられます。
新発想・行動力と、社会の知識が絡み合う事で、さらなる‘正しい選択’が生まれてくることでしょう。
政治、経済での決断プロセスにさらなる信頼性を与えるために、若者のパワーを入れ込むことは今、必要不可欠なのです!
本コラムを読んで、少しでも皆さんの心に思うことがあれば、それだけで幸いです。固定概念を壊し続ける若者たちを、どんどんご紹介していきます!
【美しいルワンダの夕日】
Needs-One Ltd.共同創業者
牧浦土雅
1993年東京都生まれ。英国ボーディングスクール卒業後、ギャップイヤーを取得し、現在英国ブリストル大学在学中。
インドのスラム街に住む40万人に貧困サイクルを抜け出す様々なサービスを提供するNGO「Asha Society」:アンバサダー。
DVD教材を利用して途上国の教育格差の解消を図る国際教育支援NPO「e-Educationプロジェクト」:ルワンダ代表 ルワンダを中心に現在は、東アフリカのベンチャー企業のアドバイザーを務める傍ら、ITから農業と、幅広い分野でのプロジェクトも受け持つ。
日本企業の東アフリカ進出へのコーディネートも行なう。国際協力機関と農民とを繋げる農業ビジネスなどにも携わっている。
著書『アフリカ・奇跡の国ルワンダの『今』からの新たな可能性』(DBS社) オフィシャルサイト/ブログ:www.dogamakiura.net