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ベトナム・ハノイ工場立ち上げ奮闘記〜契約から本格稼働まで〜

元某自動車パーツメーカー ベトナム法人副社長 石井希典

「ベトナムで工場をたちあげてみる気はないか?」。昨年(2012年)9月、異業種交流会の懇親会でのこと。主催していたコンサルタントからのオファーだった。 数週間後、自動車部品メーカーのC社社長と初顔合わせ。生粋なエンジニアであり、他社では、できないものを作ってゆきたいというスタンスを持ちながら、海外進出に投資をすることで、企業を成長させたいと、熱心に語る経営者としての視点に共感。11月中に、一緒にベトナムに行くことで、参画すべきかの結論をだすことにした。
  • 第1回 予定外の通訳から始まったベトナムへの道

    「ベトナムで工場をたちあげてみる気はないか?」。昨年(2012年)9月、異業種交流会の懇親会でのこと。主催していたコンサルタントからのオファーだった。数週間後、自動車部品メーカーのC社社長と初顔合わせ。生粋なエンジニアであり、他社では、できないものを作ってゆきたいというスタンスを持ちながら、海外進出に投資をすることで、企業を成長させたいと、熱心に語る経営者としての視点に共感。11月中に、一緒にベトナムに行くことで、参画すべきかの結論をだすことにした。

  • 第2回 驚愕のハノイ工場稼働へ向けて、アパート探しが始まった

    驚愕の工場稼働にむけたスケジュール 「来年の5月には、工場をテスト稼働させるのが、取引先との約束。」 11月の訪越時、社長から発せられたスケジュールだった。土地の権利を獲得し、これから工場建設の準備という段階ではあったが、あと半年だ。 当然ながら、社長は、土地取得と並行して、建設会社とは打ち合わせをしていたとのことで、彼らのハノイオフィスを訪問した際には、費用見積もりの概算がでていた。スケジュールも、今からやれば、ぎりぎり間に合うという。本来ローカル企業に頼んだ方が、建設費は絶対に安いのだが、半年という短期間で、建設を進めることは、日本企業でなければ、不可能だろうとは、直感的に感じた。

  • 第3回 ベトナム工場進出に際する正しいコンサルタントの選び方

    前回、お話したとおり、工場稼働を5月にするためには、11月からカウントしても建設期間は、半年しかない。 土地取得が完了したことで、業者側の建設準備も急ピッチで進む。11月段階ではラフだった建設費見積もりは、社長が正式に建設を依頼したことで、12月になると、さらに正確さをましてきていた。また、建設にあたって役所への申請は、建設会社で全責任をもって、行うとのことだった。 ただ、12月17日の週に打ち合わせをした際、建設開始の遅れから、工場の最終引き渡しは、5月末になるとのことでした。工場棟を先行して建設を進め、4月の中旬目標で工場棟を完了させ、そののちに事務棟の建設をするというスケジュールを組んだとのことだった。

  • 第4回 ハノイにおける勤務に向けての準備

    在住と業務開始に向けての様々な準備 アパートを借り、工場建設もはじまり、信頼できるコンサルタントとの業務契約締結と進む中、急ピッチで進めたハノイ在住および勤務に向けての準備に関して紹介しようと思う。 ベトナム法人におけるポジションは副社長 もともと、現地代表ということで入社をしたので、本来であればベトナム法人社長という肩書でもよかったのだが、あえて副社長という肩書にすることを、社長に提案、合意を得た。現地法人社長は、あくまでも日本法人の社長と同一であり、自分は、業務執行上の代理であるということを、肩書で明確にした。

  • 第5回 仮オフィスの確保とベトナム人の雇用について

    5月末までの仮オフィスの確保、ETRO内の仮オフィス、ベトナム人の雇用準備総務、マネージャーの人材募集開始、ベトナムにおける給与水準ベトナム人の結婚観の詳細

石井希典

元某自動車パーツメーカーベトナム法人副社長
石井希典

石井 希典 (いしい まれすけ)
1960年生まれ
1982年日本ビクター(株)に入社後、1990年、ソニー(株)へ転職、20年間在籍したのち、(株)メルコホールディングスに3年ほど在籍。
常に、新規事業を創出するための事業開発、事業企画および、事業運営に携わる。
2013年1月より、とある自動車部品メーカーに入社。現地代表として、単身ベトナムに渡り、工場建設から陣頭指揮し、11月に本格稼働をさせた。一定の成果をあげたことと、家庭の事情により、職を辞し、次なるチャレンジに参画すべく、充電中。