トランク1つで上海に殴り込み 第1回 縁もゆかりもない上海へ

榎本 あゆみ
 


写真「No.1-1 2010年の上海外灘の夜景」


北京五輪、上海万博、世界第2位の経済大国!

超高齢化社会、デフレ、財政赤字!

 

中国と私の間には、「縁」も「ゆかり」も何もない。

2004年ごろ、北京と上海に旅行に行ったことがあるだけ。その後、2010年にたまたま上海へ行く機会がありそこでパワフルさと混沌さの先にある希望を目の当たりにした。

 

日本で女子中・女子高・女子大を卒業。特に何不自由なく育ってきたし、周りを見渡せば社長令嬢たちがゴロゴロいた。卒業を控えた大学3年生。ひょんなことから「起業家」というジャンルの人たちに出会った。そこから私の人生が劇的に変わっていった。

自分の人生を自分の手で作り出したい。

将来起業するために、日本からより多くの起業家を輩出し日本経済を支えていくという理念の会社に就職。20代では贅沢すぎるほどの仕事を経験させてもらった。

社会人5年目のある日、上海に行く機会があった。

当時の中国は、GDPで日本を抜いて2位になると騒がれていたし、当時の日本は経済の伸び悩みが続いていた。どんなニュースを見ても日本について明るい未来を予想しているものはなかった。私が考えても何も変わらないかもしれないけど、それでも日本のために何かできないかと思案した。



写真「No.1-2 インドでタージマハルと」

そんな中、海外旅行への魅力を感じない日本の学生が増えているというニュースを耳にした。自分とは違う価値観に触れたときに自分のコアが出来上がる。アメリカでハンバーガーにステーキを食べて、改めて白米と味噌汁の良さに気がついたし、インドで物乞いをする子ども達を見て、日本の豊かさを思い出した。チェコの古城を見て素敵だと感じ、パリのシャンゼリゼ通りを歩きながら、いつか住みたいなと思った。

 

インターネットが普及し情報社会となった現在、アメリカに住む友達とSkypeでいつでも話せるし、イギリスに住む友達の近況はSNSを通じて毎日知ることができる。飛行機に乗ればアフリカにだって、北極にだって行くことができる。

世界中の人たちがPhilipsのシェーバーで毎朝が始まり、Appleの携帯を使い、IKEAの寝具で寝る。物もサービスも人も情報もグローバルな時代。自分の知らない世界に飛び出すことは誰でも不安に思う。ましてや、言葉も通じず文化も違う国で生活することは躊躇する。だけど、日本以外の国で生活し仕事をすると想像しただけでワクワクするし、世界に飛び出したいと自然に思った。

 


写真「No.1-3 北京の天安門広場で中国人の友人と」

グローバルとは何か。グローバルとは、多様性を受け入れることではないか。このグローバルな時代にさらに日本が成長していくために、真の意味でのグローバル人材が必要だ。私はそんな人材になりたいと思う。

上海での活気とチャンスを感じた私は、「上海に行こう」と即決した。そして30cm程度のみんなが驚く程小さなカバン1つで上海に飛んだ。人脈もお金もなければ、言葉も何もわからなかった。ただあったのは、どうにかなるだろうというよくわからない自信と、何かを起こせそうな予感と、ゼロから自分で道を切り開いていくワクワク感。

私みたいな何も持っていない普通の人が、異国でビジネスをして暮らしていけることを発信していくことで、1人でも「なんか楽しそう、私も海外行ってみようかな」そう思ってもらえたらうれしい。

 
 

榎本 あゆみ

迈机投資管理顧問(上海)有限公司 代表取締役社長
榎本 あゆみ

一度しかない人生を、思いっきり楽しみたいという思いから自分で事業を行う事に興味を持つ。真の意味でのグローバル人材になるために単身で上海へ。ネットワーク0の上海という土地で、2年目の誕生日会には100人もの人が集まってくれるまでの人脈を築く。

いわゆるお嬢様学校に10年通った後、ベンチャーというフィールドへ飛び込み周りから驚かれる。通常、新卒を採らない起業家支援の会社に入社。数千人規模のイベント責任者、起業家向けプログラム企画運営など携わり20代で千人近くの起業家と出逢う。
より困難でより好奇心を掻き立てられる選択をしていく中で、上海で事業をすることを決め小さなスーツケース1つで旅立つ。日々、中国ビジネスで奮闘中。

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