トランク1つで上海に殴り込み 第3回 国際社会「上海」

榎本 あゆみ
 

 上海には全く知り合いがいなかった。しかし、上海に行くことを決めたとたんに、多くの方が「友達が上海にいるよ」「同期が上海駐在してるよ」などとご紹介してくださった。上海に降り立ったその日から、毎日のように人に会いまくる日々が始まった。


 せっかく上海に来たのだから、という思いもありできるだけ多国籍の人と知り合うように努めた。結果、日本人初めて迎える大イベントクリスマスの夜も、中国人の友人たちと過ごすことになった(笑)。


 



 上海に行くことを決め、それまでお世話になった方々にご報告をしていたときと、ある社長様から「上海支社を立ち上げたばかりだから手伝ってみないか」とお声掛けをいただいた。上海に行くことは決めたものの、特に自分で事業をいきなり創めることができるわけでもなかった。そこで、この有り難いお誘いを受け上海に着いた翌日から働かせていただいた。与えられたミッションは「まだ事業も固まっていない。とにかく売上を作ってこい」。上海で知り合いもまだまだ少ない中、ご紹介していただいた方のオフィスに訪問したり多くの交流会に参加したりしていた。そうしながらも、自分で何か事業ができないかと考える日々を過ごしていた。


 しかし、上海という異国の地でいきなりビジネスができるわけではない。世界中の企業が進出しなかなか結果が出ずに苦戦している市場である。ビジネスを創めるためには「とにかく現地を知ることだ」と思い自分が上海にいることが日常になる前に意驚いたこと・日本との違いなどを意識しながら生活するよう心がけていた。ランチは必ず中国人の同僚と食べるようにし、たわいもない会話から多くのことを教えてもらった。ちなみにご飯は99%で中華だった。




 

 仕事をするためだけでなく、生活していくためにも言語は必須。日本から買ってきた参考書などで1人家で勉強していたがやはりなかなかはかどらない。このままでは良くないと感じ、オフィスと同じビルに入っていた欧米人向けの英語で中国語を教えてくれる学校に平日の夜に通うことにした。多くの日本人は日本人向けの中国語学校に通う。そこでは日本語の上手な先生が日本語で教えてくれる。しかし私は敢えて、特別英語ができるわけでもないけれども、自分を鍛える環境に飛び込んでみた。入会のガイダンスを受けに行くと校長だというアメリカ人が説明をしてくれた。彼は中国人のビジネスパートナーと組んで事業をしていた。


 学校は2mほどありそうな大柄な日本がとっても大好きなカナダ人、たまに一緒にランチもした受付事務のフランス人、3人のお子さんがいる駐在員妻のアフリカ系フランス人、クラブによく一緒にいったオシャレなベトナム系フランス人etc・・・。中国語という共通項を通じて多くの友人ができた。漢字を読み書きできる日本人に対して嫉妬もされた(笑)。海外にいる外人としての結束もあり深い友情を育み、一緒に行った1泊旅行は最高に楽しい思い出となった。

 



 

 上海では海外にいる日本人ということで日本人同士の仲良くなるスピードが異常に早い!1回会えばもちろん友達。2人で飲み行けば、もうかなり親密な関係(!?)笑。それくらい距離感が近い。


 それにしても上海には外人が多い。夜の六本木なんて比じゃないほど多く感じられる。古北という日本人が多く生活するエリアに行けばそこら中で日本語が聞こえるし、私の住む静安寺エリアでは、スーパーに行けば必ず数名の欧米人がいる。それだけ世界中から上海市場を狙って来ている企業が多いということ。その中で生きていかなくてはいけない。厳しい環境ではあるものの、上海に住むことで中国での生活習慣、中国人の思考だけでなく、世界中の情報、人、ビジネスなどを知り一回りも二回りも成長していることは間違えない(はず)。

 
 

榎本 あゆみ

迈机投資管理顧問(上海)有限公司 代表取締役社長
榎本 あゆみ

一度しかない人生を、思いっきり楽しみたいという思いから自分で事業を行う事に興味を持つ。真の意味でのグローバル人材になるために単身で上海へ。ネットワーク0の上海という土地で、2年目の誕生日会には100人もの人が集まってくれるまでの人脈を築く。

いわゆるお嬢様学校に10年通った後、ベンチャーというフィールドへ飛び込み周りから驚かれる。通常、新卒を採らない起業家支援の会社に入社。数千人規模のイベント責任者、起業家向けプログラム企画運営など携わり20代で千人近くの起業家と出逢う。
より困難でより好奇心を掻き立てられる選択をしていく中で、上海で事業をすることを決め小さなスーツケース1つで旅立つ。日々、中国ビジネスで奮闘中。

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