2014年1月14日
日本の生活に馴染んだ日本人がアフリカで生きていけるのか?
それにアフリカにいくら魅力があっても、アフリカに行くとなるとハードルが高い、とお感じになる方ももいらっしゃるかもしれません。
結論から申し上げると、大丈夫、実際生きています(笑)
そして、食べることは生きることです。
アフリカではどんな家庭料理、屋台料理、さらに世界文化遺産にも登録された和食といえばお寿司が食べることができるのか、ほんの一部ですがお伝えします。
セネガルの家庭、屋台料理も美味しい!
私はいま西アフリカのセネガルに滞在しています。
写真は「チェブ・ジェン」というこちらの代表的な料理です。トマトとスパイスで味付けしたご飯に、魚や野菜を煮たものを盛り付けています。「チェブ」がご飯、「ジェン」が魚の意味で、魚ではなく牛肉を入れると「チェブ・ヤップ」、鶏肉を入れると「チェブ・ジナール」です。これを一枚の大きなお皿に盛り、家族全員で手を伸ばして食べます。私の舌にとてもよく合っているようです。
【家族みんなで食べる「チェブ・ジェン」】
私好みのセネガルの味を食べさせてくれる屋台もありました。
ここは日替わりで違う料理がでてきて選べるのですが、この日は白いご飯に牛肉が入ったグラウンドナッツのソースをかけたもの。これで150円くらいです。
やはりとてもおいしい!日本人にとっては屋台の衛生状態が気になるところでしょうが、私は大丈夫でした。これは、いままでアフリカ各地で徐々に適応してきた賜物なのかもしれません。(笑)
【セネガルの首都ダカールのとある屋台】
アフリカでも寿司(SUSHI)は大人気
それでも、やはり日本の味が恋しくなれば、大丈夫、ご心配なく。ダカールには和食を食べられるお店がたくさんあります。セネガルのSUSHIを、いくつかご紹介します。
Dakar Sushi
魚はダカールで仕入れ、お米などほかの食材はカリフォルニアから輸入しているそうです。写真のメニューは約2000円。
【Dakar Sushi】
Little Buddha
ここには、うなぎのメニューがあります。写真は「SUSHI BENTO」約2500円。
【Little Buddha】
Shogun Grill
スシのほかに鉄板焼きなども食べられます。包丁を握るシェフはタイのかた。
写真のメニューは約3000円。
【Shogun Grill】
求む!日本人オーナーのお寿司屋さん
お味のほうは…、久々に食べるスシはやはりおいしい!もちろん、日本で食べるお寿司と比べてはいけません(笑)。むしろ、マグロ、サーモン、エビといったおなじみのネタ以外にも、当地ならでのネタに出会えたり、日本人には思いも寄らないようなスイーツのスシを楽しめたりします。お値段が高めなのも許しましょう(笑)。1食150円の屋台と比べると、スシは桁違いの高級食。まだまだ普通に食べられるものではありませんが、それでも複数のスシ店が成立しているということは、その需要が生まれてきているということなのでしょう。
セネガルのほかにも、ナイロビ(ケニア)、キガリ(ルワンダ)、ヨハネスブルグ(南ア)、マプト(モザンビーク)、ダルエスサラーム(タンザニア)でもスシをいただくことができました。また、ボツワナにも日本料理屋ができたり、コンゴに回転寿司ができたりという話題を聞きます。アフリカでも和食にありつけるというのは、うれしい限りです。SUSHIが世界に受け入れられているのを実感します。
クールジャパンの大切な要素である「和食」が世界文化遺産に登録された今、願わくば日本人のオーナーさんや板前さんにももう少しお会いしたいものです。
そうすれば、もっとアフリカの寿司も美味しくなること間違いありません。
NPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパン
伊藤正芳
アフリカの貧困削減を支援するNPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパン(http://millenniumpromise.jp/)所属。日系食品メーカーの海外事業部在籍時に青年海外協力隊に現職参加し、2010年~2012年の2年間、アフリカ東南部内陸国のマラウイ共和国に赴任。病院事務局に入りアドミニストレーターとしてマネジメント改善に取り組む。マラウイのほかに、南アフリカ、モザンビーク、タンザニア、ザンビア、ケニア、ウガンダ、ルワンダといった南部アフリカ、東部アフリカ諸国へ渡航し、現地の状況を肌で感じることも大切にしている。2014年3月までは、西アフリカのセネガル、ガーナに滞在する。
グロービス経営大学院大学修了、早稲田大学政治経済学部政治学科卒。日本元気塾1期生。