世界のどこかでノマドワーカー 第4回 まだまだある!フィリピンについて

代永加世子
 

強制帰国!?

 ある日の朝、起きたら歯茎が腫れた!原因はインプラント。フィリピンに来る前にインプラント治療をしたんです。それがどうも定着していなかったようで、グラグラ揺れ、腫れてしまいました。気になっていたのですが、それをしばらく放置し(笑)、どんどん腫れていく頬に友人や先生も心配そうな顔・・・。海外で歯医者に行くなんて、恐ろしくて無理!!って思ったけど、このままではヤバいなと感じ、日本語の話せる歯科者を探して行ってみました。

 

 片言の日本語が話せる歯医者さんで、私の心配をよそに淡々と診察を進めていきました。結局、その歯科医院では治療することはできないので、薬を処方してくれ、「これで腫れが治まらなかったら、絶対に帰国するように!」と強く言われましたが(笑)、無事に腫れは治まりました。


ジプニーの想い出

 

 ジプニーとはフィリピン特有の乗り物で、格安で乗れる乗り合いバスのようなもの。路線や乗車運賃などが観光客には難しいうえ、ギュウギュウに詰めて座り、スリが多いので、乗っているのはほぼ現地人。でも、私はたとえ一人でも乗るくらいジプニーが大好きでした。これに乗るといろんなコミュニケーションがとれるんです。

 

 なぜかというと、運転手に運賃を払う時に乗客の協力が必要だからです。払うタイミングは乗客次第。払いたい時は、運転手に近い側の乗客にお金を渡します。そこからリレーのバトンのように前へ前へとお金を渡し、運転手まで届けます。おつりがある場合は、運転手から乗客側へ渡します。それを同じように支払った人まで届けます。私はいつかお金をくすねる人が出るんじゃないかとドキドキしていましたが、一度もそんなことはありませんでした。
 ちなみに降りたい時はコインで車の手摺り(鉄パイプ)を叩きます。そうすると「カンカン」という音が車内に響き渡り、運転手が気づいてくれる仕組みです。

 

 一度だけ、自分が行きたい方向と違う路線のジプニーに間違えて乗ってしまったことがありました。夜遅い時間で辺りも暗く、門限の時間も近づいていたので、とても不安でした。そんな時、運転手や乗客、周りにいた近所の人が集まり、私がどうしたら学校へ帰れるかを考えてくれ、学校方面に行くジプニーに乗せてくれました。そして、そのジプニーの運転手は事情を察し、「運賃はいらないよ」と言って、学校まで送ってくれたのです。

 

 このような現地人とのコミュニケーションが、私のフィリピンのイメージを180度変えました。とても優しく、明るい人が多いです。確かに危ない地域もあります。友人もケータイを取られたり、詐欺に遭ったりもしていますが、自分の注意で大体のことは防げるはずです。



【20cmはある特大バーガー】


休日の過ごし方

 

 唯一遊ぶことが許される日曜日の日中、大体の学生がショッピングに行きます。学校からジプニーかタクシーに乗ってショッピングモールへ向かいます。

 フィリピンには巨大なモールがたくさんありますが、人気があるのはアヤラモールとSMモール。どちらも1日いても飽きない程のお店が入っているので、現地人や観光客などでごった返しています。海外で人気のブランドや、日本のブランドなどもたくさんありますが、フィリピン発のブランドもあり、ショッピング好きにはたまらないです!価格も安いので、どれもこれも大人買い(笑)。もちろん、洋服を作る材料なども安く手に入るので、たくさん仕入れもしました。




【フィリピン発のファストフード店『ジョリビー』】


レストランも国際色豊かで、何でも食べることができました。フィリピン料理はもちろん、アメリカン、イタリアン、日本食・・・。日本に比べたら安く食べられるので、大喜び!とくに学生に人気だったのは、大きなハンバーガーが食べられるお店。直径20cm以上はあるハンバーガーで、女子5人で食べても余ってしまう程(いや、他にもいろいろオーダーしすぎたのですが・・・)。味はいたって普通です(笑)。

 

 ハンバーガーと言えば、フィリピン発のファストフード店『ジョリビー』。フィリピンではマクドナルドよりも大人気で、店舗数もはるかに越えています。フィリピン人に「好きな食べ物は?」と聞くと、「ジョリビー!」と答える程です。美味しいかというと賛否両論ありますが、メインはフライドチキン!!そしてライス(笑)。

 でも、なんといっても特徴的なのはスパゲッティ。ここのスパゲッティはバナナで作られたケチャップで作っているので、甘いんです。甘いスパゲッティ!?って思うけど、実際食べてみるとハマってしまいました。決して激ウマではないのですが、たまに食べたくなる味。フィリピンに行ったら、ぜひ食べてみてください!!

 

 その他、アクティビティとしては、ボルダリング、ジップライン、ボーリングなどをやりました。どれも設備はイマイチで、安全面を心配しながらでしたが、十分楽しめました。ボーリングではスコアがまともに表示されません。一本しか倒してないのにストライクとか(笑)。2チームに分かれて勝負をしていたのに、全然勝負になりませんでしたよ・・・。


 

【ボルダリングを休日に楽しむ】

・・・おまけ・・・

 

ファストフード店でトレーなどを自分で片付けようとしたら、一緒にいたフィリピン人に止められました。「なぜ?」と聞いたら、「フィリピンは人件費が安く、たくさん従業員を雇っている。彼らの仕事を取ってはいけない」と。「あー、なるほど」と思いました。日本では人件費がかかるので、セルフサービスのお店が増えています。自分の中で「自分のモノは自分で片付ける」という意識があったため、ついつい日本の習慣が出てしまいました。

 

 学校の寮でのこと。「韓国人は一人で食事をしない」という風習があるらしく、一人で食事をしていると奇妙に見えるそうです。朝・昼・晩の食事の時、私はたまに一人で食事をしていることがありました。そんな時、韓国人の友達は必ず声をかけて一緒に食べようとします。とても良い風習ですね。日本では食事の時ぐらい一人になりたいと思う人もいますし、そういう人を見ると声をかけるのをためらってしまいますよね。

 

 こういった文化の違いが知れたのは、留学のおかげです。ここでは書ききれませんが、勉強だけでは知れないことをたくさん学びました。本当にフィリピン語学留学をしてよかったと思います。

 またいつの日か、学校の先生に会いに行けることを願っています。

 

 
 

代永加世子

ノマドデザイナーinカンボジア
代永加世子

山梨県南アルプス市出身。幼い頃から絵を描くことと洋服を作ることが好き。2000年に上京、服飾専門学校でファッションデザインを学ぶ。 学校の卒業コレクションで《日本繊維新聞社賞》受賞。卒業後、製造・卸メーカーで企画デザインを担当。その後、ブランディングコンサルタントのアシスタントとして活動。そこで学んだブランド戦略を活かしつつ、フリーランスのノマドワーカーになると決意。現在は世界中を旅しながら、デザインと大好きなアクセサリー作りをしている。

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