2014年3月15日
前回、トーク上達のための3つのステップをお伝えしました。
皆さん「意識して、練習し続ける」。実行しましたか?
スピーチ力を向上させたいのであれば、今から行動に移しましょう。「明日やろうは、バカヤロー」と、某サッカー選手も著書のタイトルにしています。
行動に移すか、移さないか、どちらが「結果を残す人」、「目標を達成する人」、「成功する人」であるかは、明白です。
さて、このスピーチ講師と名乗ると、よくいただく質問があります。その中で3本指に入るのが
『スピーチって滑舌がよくないだめですよね?』
という、滑舌に関する内容。
アナウンサー=滑舌練習を毎日実行している。と皆さんがイメージを抱かれるのは間違いではありません。
ただし、『滑舌が悪い=スピーチが下手ではないし、滑舌がよい=スピーチが上手いではない』、ということも共に、記憶されると嬉しいです。
そしてこれは、日本語以外でも同じこと。ロサンゼルスのラジオ局でDJをしていた先輩元アナウンサーに伺いました。流暢に喋ること=パブリックスピーキング(人まで喋る)が上手、ではないというのは世界に共通することのようです。
スピーチセミナーで以下のような質問を展開すると、受講者は気付きます。
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皆さんが、これまで生きていた中で「感動したスピーチ」を1つだけ挙げて下さい。
といったら、皆さん誰を思い浮かべますか?日本人でも外国の方でも構いません。
・・・。
はい。1人、思い浮かべましたね。
「では、その人を選んだ【理由】はなぜですか?(感動するから)、以外の具体的な理由を教えてください」
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この質問をされると、自分が思う「良いスピーチ、伝わるスピーチ、心を動かすスピーチ、というのは、分析すると【滑舌がよいから】だけではない」。という事実がわかります。
このコラムを読んでいる皆さんはいかがでしょう?
・声が綺麗だから
・元気でハキハキとした喋りだから
・ハスキーな魅力的な声だから
これらの理由を挙げるかもしれませんが、これ「だけ」ではないはずです。
もし、セミナーの質問が「感動した歌は?」ですとか「好きな声優、ナレーターの理由は?」でしたら、上記のような理由でお答えする方もいらっしゃるでしょう。滑舌練習の善し悪し、声のトーン、質、大小などが関わります。
我々アナウンサーや、声優、ナレーターなどの喋りを職業としている人は「自分の声を活かして、伝える情報に付加価値をつける」という立場ですので、「基本のき」である滑舌練習が必要です。
ですが、貴方が喋り手ではないのであれば、まず努力すべきは「滑舌練習」ではありません。
貴方の周りで「だみ声でも、感動するスピーチ」「よく噛む(とちる)けれども、学びがあるスピーチ」をする人はいませんか?
もちろん、滑舌は悪いよりは良い方が、ベターです。
ですが、それをも補うほどの内容と構成、アイディアなどを持つスピーカーは大勢いらっしゃいます。
スピーチをする上で一番大切なのは、【伝えたいという「情熱」が根底にあるか】
これに尽きます。自分がスピーチをすることで、聞き手が、どうなってほしいのか。しいては「社会がどうなってほしいのか」。これを、心に必ず留めている方がスピーチ向上すると思います。
この事実を説明すると、多くのセミナー受講生の皆さんはがっかりした表情になります。滑舌練習、興味があってやってみたいという方多いようですね。
ですが、断言します。
滑舌練習は重要ではありません。それよりもっと大事なものがあります。
スピーチ・ジャパンフリーアナウンサー
早坂まき子
フリーアナウンサー、スピーチ講師。2002年ミス清泉女子大学グランプリ。
元フジテレビ系列仙台放送アナウンサー。在局時は、スポーツ担当として東北楽天ゴールデンイーグルスを2005年の初年度から取材。『スーパーニュース』スポーツコーナーから、情報番組の食事リポート、イベント司会まで幅広いジャンルをこなす。
2011年の東日本大震災で震災報道も経験。
J:COM「週刊ボランティア情報・みんなのチカラ」(2011年8月~翌年3月まで放送)にて、ケーブルテレビアワード2012年審査員特別賞受賞。
現在、スピーチ講師として、企業研修や結婚相談所でのコミュニケーションセミナー、トーク時における立ち居振る舞いセミナーを実施。
清泉女子大学、非常勤講師。
株式会社スピーチジャパン所属 http://bizsp.net/
無料動画セミナー公開中 http://bizsp.net/freeseminar/